長艸繍巧房について
長艸繡巧房(ながくさぬいこうぼう)は1933年に長艸芳之助により京繡の工房として設立されました。
現在は長艸敏明と妻の長艸純恵が継承し、京繡を施した着物・帯・小物・室内装飾品、舞台衣装などの制作、
祇園祭をはじめとした日本全国の祭り装飾品の修復・新調などを行なっています。
季節ごとの新作の発表に加え、お客様お一人おひとりに丁寧にお話をお伺いし、その方に合った文様や
色づかいの作品を生み出していきます。
一針ひと針、職人の手により丁寧に施された京繍の作品を、大切な場面を彩る衣装として、大切な方への
想いを込めた贈り物としてぜひお使い下さいませ。
京都 西陣の「貴了庵」は実際に京繡にふれることのできる場として、
作家長艸の刺繡作品や和装品の展示、販売、誂えを行っております。
どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ(要予約)
長艸繡巧房のあゆみ
1933年 京都西陣に於いて長艸芳之助が繡屋として独立創業
1982年 有限会社長艸刺繡設立
1986年 京都室町に於いてアトリエ開設 株式会社小紘社 設立
1989年 株式会社小紘社を西陣に移転と同時に 長艸刺繡・小紘社 共に代表者を長艸敏明に変更
2002年 有限会社長艸刺繡 を 株式会社繡司長艸に社名変更
2002年 刺繡ギャラリー・刺繡教室を併設した貴了館を開館
2007年 株式会社小紘社 を 株式会社長艸繡巧房に社名変更
2009年 株式会社長艸繡巧房と株式会社繡司が統合 株式会社長艸繡巧房となる 貴了館が移転 貴了庵としてオープン
京繡(きょうぬい)について
その歴史は古く、飛鳥時代に仏教伝来と共に繡仏(刺繡で描かれた仏画)として大陸より伝わったとされています。
その技術が平安京遷都に伴い京都に伝えられると、京の都には繡技の職人を抱える縫部司が置かれ衣服の装飾に用いられ始めました。
これが現在の京繡の起こりとされています。以降、京繡は能衣装や小袖に多用され、現在に至るまで多くの着物を彩ってきました。
京都の地で培われてきた豊かな意匠を、様々な色彩の絹糸や金・銀糸を用い、多彩な繡技で絹地に描く、繊細で華麗な表現が特長の日本の伝統工芸です。
作家紹介
長艸 敏明 ながくさ としあき
1948年 京都西陣に生まれる
1988年 第一回創作小袖個展(京都)
1991年 繡・能装束(幽玄の美)展
1992年 繡・能装束(伝承の美・鬘帯の魅力)展(東京)
1994年 能衣装・小袖展(フランス パリ・バガテル城 パリ市後援)
1995年 エルメス本店 ディスプレイ刺繍制作(パリ)
1996年 衆議院本館議長室欄間孔雀文・復元・新調
1998年 飛騨高山祭・屋台懸装制作(龍・虎) 京都祇園祭・白楽天山
(見送り幕)修復
1999年 京都祇園祭・保昌山(見送り幕)修復 長崎おくんち・傘鉾
(飾り幕)修復
2000年 平成創作能衣装・小袖展(東京 草月会館)
2002年 パリ春夏コレクション協力
(ジャン・ルイ・シェレルコレクション)
中之島公会堂 特別室タペストリー 復元・新調(大阪)
2003年 相国寺 法被八角龍 復元・新調(京都)
2004年 京刺繡~長艸敏明・純恵の世界展
(名古屋 古川美術館 為三郎記念館)
2006年 京繡 長艸の仕事展(京都 思文閣美術館)
2007年 1200年の伝統に生きる京繡の技~長艸敏明・純恵の仕事~展
(旭川・北海道伝統美術工芸村国際染織美術館)
2012 年 「長艸敏明の刺繡」 世界文化社 出版
2013 年 京都 祇園祭「占出山」水引幕 復元新調
2014 年 ブルックス ブラザーズ日本上陸35周年記念コラボレーション
洋装品を発表
2015 年 京都 祇園祭「北観音山」水引幕 復元新調
2017 年 京都刺繍協同組合 理事長就任
長艸 純恵 ながくさ すみえ
1949年 京都西陣に生まれる
1968年 京繡を学び始める
1969年 長艸敏明と結婚
1988年 個展、グループ展を重ねアートグループ雅羅舎を結成
1992年 個展 繡半襟 源氏物語五十四帖(東京 銀座ラ・ポーラ)
1994年 繡半襟 源氏物語五十四帖
(長艸敏明氏と共にパリ、バガテル城にて)
1995年 個展 京刺繍 源氏物語(山形 ギャラリーまつ)
1998年 個展 京繡 源氏物語屏風(京都 ホテルフジタ京都)
1998年 個展 繡団扇 花源氏物語 (京都 ギャラリー・ラポ)
2000年 個展 繡団扇 花源氏物語(東京 ギャラリー一穂堂)
個展 繡団扇 花源氏物語(京都たち吉ギャラリー スタジオ・コム)
2002年 京繡ギャラリー貴了館を開館
2003年 銀座一穂堂ギャラリーにて個展
2004年 銀座一穂堂ギャラリーにて個展
京刺繡~長艸敏明・純恵の世界展
(名古屋 古川美術館 為三郎記念館)
2006年 京繡 長艸の仕事展(京都 思文閣美術館)
2007年 1200年の伝統に生きる京繍の技~長艸敏明・純恵の仕事~
(旭川・北海道伝統美術工芸村国際染織美術館)
2009年 木と糸展 菅原伸一氏と二人展
(京都 ぎゃらりい思文閣<4月>・たち吉本店地下二階<5月>)
2010年 貴了館を移転し、貴了庵としてオープン
和のしつらえと京繡作品を展示
2011年 きもの文化賞受賞(財団法人民族衣裳文化普及協会主催)
2014年 京繡師・長艸純恵 王朝人の花鳥風月展
(京都嵐山・小倉百人一首殿堂 時雨殿)
2016年 21世紀アート ボーダレス展2016(東京 丸善丸の内本店)